狭心症や心筋梗塞という言葉は知っている方も多いかと思います。では、「心不全」はいかがでしょうか??
この言葉も少しずつ、世の中には浸透してきているように思います。
「心不全」とは、心臓のポンプ機能になにかしらの不具合があり、その結果、息切れや倦怠感、むくみといった症状、運動耐容能が低下してしまうことを言います。
そして、この心不全の患者さんは、年々増え続け、「心不全パンデミック」といった言葉が5年前に提唱されるほど、多くなっているのです。
ですので、まずはこの「心不全」をしっかり学びましょう。
また心筋梗塞といった、心臓の筋肉(=心筋)が弱って、ポンプ機能が低下したタイプの心不全と、高血圧が続いて、心筋のしなやかさが失われた(=左室リモデリング)タイプの心不全があることを理解してみましょう。
特に、自分の目の前にいる患者さんが、どのタイプの心不全の方なのかは、大事になってきます。
気をつけるポイントも少し変わってくるようにも思いますので、まずは、EF(=左室駆出率)という収縮能について、知ることは大事です。
がんにステージがあるように、心不全にもステージがあります。
I,II, III, IVではなく、Stage A、B、C、Dと表現するのですが、心不全の人がどのような、病気の軌跡をたどっていくのか、これを概念的に知っておくことも重要です。
そして、フィットネスに関わる方が相手にするのは、おそらくStage A~Cの方になると思います。健康運動指導士の方だと、「心臓リハビリテーション」という形で、Stage Cの方に指導する場合も多いかと思います。
Doctor’s Fitnessの健康運動指導士は、国立循環器病研究センターの心臓リハビリテーションを担当しているのですが、心不全の方でも元気に運動することで、心肺機能の向上が得られているのです。
実際、下記のように、心臓リハビリテーションは、心血管死亡や心不全再入院を23%も低下させる、といった非常にエビデンスレベルの高いデータがあります。
また生活習慣病として、よく耳にする「糖尿病」
糖尿病って、血糖値が高い病気、というのは理解できても、より詳細なことはなかなか知らないですよね。
そのあたりをしっかり学びましょう。
なぜ、血糖値が高くなるのか、それを理解すると、糖尿病の患者さんが筋力トレーニングや有酸素運動をすることで、血糖値の改善が得られ、糖尿病という病気自体が良くなっていくことがよくわかります。
私は糖尿病が、全ての病気の中で一番「運動療法」による効果、インパクトが大きいのでは??と思っています。